ウィッグの全数検品
ウィッグは束ねたての毛順と土台の目で全数を見る
一束にまとめた直後には、後で絡む芽がすでに揃っています。毛の流れの逆らいと、ベースのメッシュに起きた詰まりを、全数の列の最初に据える考え方を整理します。初期の見極めで受けと留めを分け、届いてから指通りの悪さを指摘される形を外します。
束ねてから最初の一段
この品は毛を一束に集め、土台の目へ通して形を作ります。この段階で向きが揃っていなければ、仕上げた後にいくら整えても逆らいは残ります。検品を出荷直前だけに置くと、問題の起きた場所が読めず、手直しの波がロット全体へ広がる。束ね直後の一段に看点を移すのは、原因の居場所を絞るためでもあります。
全数で見る対象としても、この初期の列は相性が良い。一束ごとの手触りは主観へ流れにくく、指を通したときの掛かりは、人が変わっても近い出方になります。
毛順の絡みを指で読む
同じ向きへ寝せた毛は、指を通すと抵抗がありません。一束の中で数本だけ逆を向いた毛は、通した指に引っ掛かりとして残ります。くしを左右へ何度か往復させ、掛かりの出た位置を束の中で覚えるのが基本です。絡みは先の方だけで起きているように見えますが、根元の重なりが元の場合もあります。
熱を通す工程を経たロットでは、毛同士が塊になって固まることもあります。表面を撫でたときにできる筋は、絡みとは別種の欠点です。触ったときの硬さで分けると、記録が混ざりません。
ベースメッシュの目詰まり
土台になる網の目は、空気が抜ける通り道でもあります。接着剤が目に残ると詰まりが起き、かぶったときに蒸れと張りの原因へ変わる。照明へ透かして見れば、詰まった区画は通りの光が違うため、かざす一手を加えると読みが安定します。
目が詰まった箇所は、後から毛が抜けやすい場所でもあります。詰まった区画と普通の区画を分けて同じ強さで引き、抜けた本数を比べると、差が数値に近い形で出ます。
全数の列の回し方
一束ずつ通す列は、受けと留めの置き場を台の上で分けて置かないと、判定の混ざった山ができます。留めを別の箱へ退け、理由を毛順と目の二段に書き分けると、戻す範囲が絞れる。班が引き継ぐときに同じ語で記せているかも、列の質を決める要素です。
色で山を作るか長さで作るかは、発注のまとめ方に合わせます。どちらに転んでも、初期で拾った件数をロットの記号へ紐づけて残せば、後工程の説明が立ちます。
語と表記を揃えて残す
逆毛、絡み、目詰まり、抜け。同じ現象を班ごとに別の語で書くと、次のロットへ引き継げません。語の一表を先に置いておき、写真は掛かりの位置が読める寄りと束全体が写る引きの二枚を組にします。ヨシダ検品は、語を揃えたうえで列を組む順を決めています。
届く先の国で求められる表記の作法も、この列に載せておくと後から言い直しが出ません。毛足の長さと一束の本数、手入れの書き方を揃えた札にしておけば、到着後の読み違えは減ります。
束ねたての本数と毛足の長さが読めると、要る日数も自ずと決まります。
初期の見極めを列へ起こす意向でしたら、まとまり方と色の内訳をひと書きして送ってください。

















