衣料品の検品
衣類は吊るすか寝かせるかで見るものが変わる
衣料品の検品では、ハンガーに掛ける見方と、台に平らに寝かせる見方とで、拾える不良が別れます。どちらか一方に寄せると取りこぼすものが出るため、掛けと平置きを使い分け、検寸の許容表を現場でどう読むかまで詰めます。
型は吊るして、寸は寝かせて
ここで見分けたいのは、立体の崩れと平面の寸法は、別の姿勢でしか正しく見えないということです。肩の落ち、前後のバランス、縫い代の捩れといった立体的な癖は、ハンガーに掛けて力を抜いた状態で初めて顔を出します。一方、着丈や胸囲、裄丈といった数字で切る寸法は、台に広げ、シワを伸ばした平置きで測らなければ値が安定しません。
はっきりさせたいのは、掛けと平置きを「面倒だからどちらか」で選んではならない点です。掛けたまま測ると自重で伸び、寝かせたままだと立体の歪みに気づかない。目的ごとに姿勢を切り替えるのが前提です。
掛け検品で拾うのは左右の非対称
ハンガーに掛けたら、真横と真正面から姿を見ます。衿が寝ているか、袖の長さが左右で揃っているか、前身頃がねじれていないか。吊るした状態は、着たときの見え方に近いので、ここで違和感を出しておくのが肝です。特に前身頃のバランスは、平置きだと分かりにくく、掛けたときにだけ片側が下がって見えることがあります。目視の順番を揃えておけば、検品員が変わっても同じ崩れを拾えます。
平置きで検寸許容表をどう当てるか
いざメジャーを当てる段階では、検寸許容表の読み方を誤ると判定が崩れます。表が示すのは、測る部位と、そこに引かれた許容の幅です。注意したいのが、どこからどこまでを測るかという測点の取り方で、同じ着丈でも開始点が違えば数字は動きます。表の指示どおりに端を揃え、シワを伸ばし、引き過ぎず緩め過ぎない張りで読む。
言い換えると、許容表は合格か不合格かを即決する印ではなく、測り方を揃えるための基準です。数値が幅の中に収まっているかを、部位ごとに確認し、幅を割ったものだけを不良へ回す。中央の数字に合わせる作業ではなく、許容の内外を見る作業だと理解しておくとぶれません。
二つの姿勢を判定で繋ぐ
掛けで立体の癖を、平置きで寸の幅を、それぞれ確認したら、最後に同じ一着へ結果を束ねます。寸法は収まっているが姿が歪む、といった品は許容表だけでは救えないので、両方を重ねて初めて判断が立ちます。判定段階を分けて記録に残しておけば、後工程で直せる箇所も明確になります。
掛かり方は、見る項目と日数の組み合わせで決まります。対象と出荷の山場を共有のうえ照会してください。衣類の種類と出荷時期を窓口で共有いただければ、検寸の進め方を合わせます。

















