日中貿易の全数検品は基準の出発点を品目の性質に寄せて判定の物差しを決める
日中貿易の全数検品は抜取りの初期値から品目に合わせて寄せる
住宅設備の機器から日用品まで、中国で仕上げる品の合否の物差しは一枚ではない。判定の水準は出発点にすぎず、品目の性質へ寄せていく考え方をまとめる。
初期値は出発点にすぎない
全数の話に入る前に、抜取りの初期値を確認しておく。一般の品質限界では、水準の始まりは決まっていても、それをどの品にどう当てるかは品目ごとに変わる。AQLの水準を引き上げるか下げるかも、はじめは目安であって、取引の重みや故障したときの影響の大きさで寄せていくものだ。
初期値のままで合否を出すと、安全に関わる品と見た目の品が同じ重みで数えられる。通電する品では作動の不良の重みを上げ、布を縫う品では針の混入を別格に置く。重みの置き方こそが、寄せ方の出発点である。
品目で変わる見る項目
住宅設備の機器は、外観より先に作動を見る。電源を入れて作動の揺らぎを確かめ、端子の締まり、コードの付け根の処理まで手を入れる。金属の部品は数の合わせと傷の有無、仕上げの面では色の揃いを別々に数える。一つの品に複数の読みが要るぶん、検査票の欄も厚くなる。
一方、組み立ての単純な品では、数の確定と外観の揃いが主になる。品目ごとに重い項目が移るため、欄の並びも品番ごとに組み替える。同じ紙を全部の品に当てはめるやり方は、寄せ方を潰してしまう。
全数へ移す境目
抜取りで拾った不良が続くとき、境目が来る。限られた数の読みがロット全体を語れなくなった段階で、全数へ寄せる。境目の判断は、不良の出方の偏りと、直しの日数が日程を圧迫する負担とを分けて数える。感情的に移すのではなく、数字の出方で移すのが筋だ。
全数へ移した品では、数え落としを防ぐため箱の単位で進みを記す。安全に関わる項目は、全数でも落としを許さない。どちらの方式で通したかを記録に残しておけば、次のロットの初期値の見直しも根拠を持って進む。
記録が次の寄せ方を作る
合否の報告は、落ちた品の型と出どころを並べる形にする。出どころが工程のどこかに絞れると、工場側の直しも一点に向く。報告の並びをロットごとに変えなければ、月をまたいだ傾向も数字だけで追える。
全数と抜取りをどこで割るかは、費用と日程の両方を動かす軸である。品目ごとの分け方を先に引くと、手配の分量も早々に落ち着く。
仕上げたいのは、抜き書きの合否を並べることではなく、ロットの性格を聞き取ることだ。品目の表と過去の不良の形を材料に、初期値の寄せ方は初回の面談で詰める。

















