不良の損切りは手当て・選別・出荷止めの三か所で第三者検品が効く
製造の現場で品質の損切りを三か所に分けて考える
不良は、見つかる位置が深いほど処置が重くなります。手当て、選別、出荷止めという三つの損切り点を用意し、第三者の検品がどの門で一番効くのかを、製造側の損失構造から読み解きます。
損失は発見の地点で値が変わる
同じ傷物の品でも、工程の合い間で拾えば拭き取りで終わり、箱詰めを抜ければ開梱が加わり、コンテナへ載ってしまえば陸揚げからの往復が乗ってきます。品質の問題は、発見が後へずれるほど処置が重くなる性質を持ちます。現場の管理職が握っておくべきは不良の数ではなく、どこで損を切るか、という感度です。維持すべき品質の高さは、最終工程の視線の厳しさより、手前で拾う回数の設計に宿ります。
海外生産が常態化した現状では、工場任せの見合わせだけでは、基準の解釈違いが最後の最後で噴き出します。症状が水面下へ沈んだまま船待ちする構造が、損失を温存したまま出荷日を削っていくのです。
損切りの三つの門
第一は手当ての門です。直せる症状を、直す価値の残るうちに処理する。縫い直しの効くほつれ、緩んだ箇所の締め直しは、ここで捌くのが一番軽く済みます。第二は選別の門。直せない、または直す費用が見合わない品をロットから切り離し、混入を止めます。全数で流すか、抜取で推定を容認するかの分岐がこの門に置かれます。第三は出荷止め。ロット全体の合否を留め、原因へ踏み込む最後の防衛線で、AQLの判定はここに据えるのが常です。
どれか一つが機能すれば済む話ではありません。門と門の間隔が広すぎる現場では、軽い症状が重い判定へ育ってしまいます。
検品が最も効く位置
第三者の検品が最も効くのは、出荷止めの直前ではなく、手当てと選別が分岐する中盤の辺りです。初期検品で型の方向性を確認し、中期検品でラインの中身を見に行けば、症状の大半は手当て側で処理できる姿のまま出てきます。生産進捗確認を伴う訪問を工程の合い間に差し込むのは、この分岐点を常に生きた位置に保つためです。量産が完了してからでは、選別と出荷止めの二者択一しか残らず、処置の値段は跳ね上がります。
とはいえ最終の門を軽視もできません。手前で幾ら拾っても、箱詰めの同梱漏れまで保証にはなりません。門を減らすのではなく、浅い門ほど軽く済む段取りに変えるのが筋です。
中立という保険
工場自身の確認は、出してあげたい心理でどうしても甘くなります。損切りの決断は、売った側にも買った側にも属さない目線が加わらないと前に進みません。第三者が判定を下して記録に残す営みは、損切りを担当者の決断ではなく、段取りに組み込まれた手続きへ変えていきます。
費用の合計は人日と確認項目の配分で決まります。見てみたい点数と日数を聞かせていただければ組み上げます。
品目と本数、それに拠点が揃えば実務の打ち合わせへ進めます。問い合わせ窓口から送ってください。

















