繊維製品の検針前に初検で毛羽の残りを拾う、機械の反応を鈍らせない下準備
繊維製品の検針、初検で拾う毛羽の残り
布ものを検針へ掛ける前に、表や裏に残った毛羽が邪魔をします。糸くずや繊維の残り混じった品は、機械の反応を鈍らせ、見た目まで曇らせます。裁断や縫製の直後に立つ初検で、この毛羽をどう拾うかに絞って追います。
針の前に立つ毛羽
検針というと折れた針を探す作業と思われがちですが、その入口で問題になるのが毛羽の残りです。裁断で出た細かい繊維、縫いで起立った糸の山。これが表面に載ったままだと、次の工程でさらに絡み、届いてから初めて姿を現します。針を探す前に、まず載っているものを落とす。初検はそこへ置く工程です。
毛羽は異物そのものでもあります。乳幼児が口へ運ぶ品や肌に触れる衣では、混入として扱われる。安全に直結する工程は、針の有無だけを見ていては詰まりません。
初検をどこに置くか
初検は量産が回る途中、裁断と縫製の間に取り置きます。完成した後の段では、付いた毛羽がもう生地へ絡み、払い落としが難しくなります。工程の癖が残っている早い段で拾う方が、後工程が軽くなります。生産の一割を超えたあたりで一度見ておくと、ロットの傾向が読めます。
この検査を外観の合否と混ぜず、別段に置くのが運用の要点です。危険へ直結する毛羽の検査が、他の項目に埋もれて薄まらないようにするためです。
払い落としてから通す
通す前に、面を払います。粘着のロールや静電気の利用で、載った毛羽を取ってから検針機へ入れます。払い残したまま機械にくぐらせると、繊維の山に針が紛れ、反応が鈍ることもあります。払いの段を通り終えたものから機械の本番へ回す、その順を紙で固定すると、漏れが読める形に変わります。
ヨシダ検品では、払った面と裏、縫い代の始末の順に手を配ります。表が滑って見えても、内側に繊維が残っている品は、裏へ返して初めて崩れが出ます。一か所だけ見て通した気にしないため、通し順を紙で決めます。
毛羽が出やすい工程
同じ生地でも、起毛のある種類や、裁断の刃こぼれで出方は変わります。刃が落ちている段では繊維がきれいに切れず、毛羽として残る。工程の癖として出やすい場所を、日ごとに拾っておくと、直す場所が特定できます。作っている側へ返す方が、拾って終わるより早いのがこの現場です。
別の生地の色が付いた残りが見つかれば、切り替えの段の混入を疑います。種類と工程を分けて記録すると、ロットの偏りとして浮かび上がります。
帳に残す読み
初検で見つけた毛羽は、種類と箇所、量の一覧で残します。数えにくいものは、軽い、中位、重いといった言葉の目盛りを揃えて書き、次のロットと引き比べられる形にします。同じロットを日跨ぎで追う場合は、翌日も同じ順序で辿れるよう、札の位置を手掛かりにしておきます。
必要とする人と日数は、初検でどこまで段を見るかに左右されます。生地の種類と工程の順、この二行だけは先に紙へ残しておくと、拾う手順はそこに整います。

















