ジャケットの検品、前立てファスナーと襟の対称から詰める
ジャケット検品は前立てのファスナーと襟の対称で決まる
ジャケットの第三者検品で最初に詰めるのは、前立てのファスナーの型と滑り、そして襟巻きと肩幅の左右対称です。仕様の照合から測定、検針まで、現場の着眼点を順番に書き込みます。
前立てのファスナーは型合わせと滑りの往復から
ジャケットの第三者検品で最初に手をつけるのが前立てのファスナーです。仕様で指定された金属型か樹脂か、チェーンの太さとスライダーの形が見本どおりかを照合し、開閉を十数往復させて生地を引き込む位置を探ります。滑りが重い一着はそのままにはせず、写真と不良コードで記録に残す。
ファスナーは使い心地で寿命が決まる部品です。留め具そのものを切り離して判断せず、開きの最終位置、端での止まり、引手の向きまでひと通り追うのが検品現場の決まりごとです。縫製の乱れが滑りを重くしていることもあるため、留め具と縫い目を合わせて見ます。
襟巻きと肩幅は左右の差を見る
襟は左右の折り返し位置と高さの差で見ます。襟腰の続きに段差があれば、その一着は仕上がり判定で保留に置く。肩幅は縫い目から縫い目まで直線ではかり、左右の張り上がり差と袖山の寄りまで併せて確認します。
対称は数値だけでは決まりません。肩先に布地のよれや引きつれが出る生地もあり、鏡で見た時に傾いて映る一着は通さない。そのまま出荷すれば、通信販売サイトでの返品に直結します。
検針は金属異物を二段で確かめる
ジャケットは縫製の伴う品です。検針機を通過させて感度試験片を合わせ、折針やピンの残りがないことを機械側で確認します。金属異物の検出はハンドプローブでも二重に追う。襟元や袖口など縫い畳みの多い箇所は、特に念入りに触れて回ります。
折針は生地の下に潜り込むと発見が難しい異物です。通過記録と台数が一致して初めて、検品は通ったことになります。
縫製の乱れは基準書の境界で測る
衿から前立て、裾へ至るステッチのピッチが揃っているか、併せの向きが左右で逆転していないかを確認します。縫製基準書で数値を共有していない工場とは、初回の目合わせで合否の境界を決めておきます。見本との読み合わせは、言葉で書き連ねるより速い。
段取りの規模は、品目と拠点、人数と日数の組み合わせ次第で動きます。仕様を先に固め、答えを並べて一本にまとめましょう。
ロットを止めるかは記録で決着させる
同じ不良が続けば、場での判断は保留にし、報告書と写真で依頼元へ渡します。判断の線引きは第三者が引き受けることで、工場との言い分が噛み合わなくなる事態を防げます。出荷解禁は、押印のある記録が手元に残っていることを前提に進めます。
仕様書はどの版で固めていますか。版の目処が先で、日程はその次の話になります。

















