全数検品の列に保留の枠を置く。迷った個体の行き先を決める
全数検品、合否の列の横に保留の枠を置く
一枚ずつ通す列では、迷った個体をどこへ置くかで流れが変わります。通すとも落とすとも言い切れない品を扱う保留の枠の作り方を組みます。
二択に収まらない個体が出る
全数で見る列は、合と否の二つに分ける前提で組まれます。ただ現場では、どちらにも置けない個体が出ます。傷は有るが見本より浅い、寸法は表の内側だが質感がずれている。この中間の品を列の上に置き続けると、後から流れてきた正解不明の品と混ざります。
判定の迷いは検査員の能力の問題ではありません。基準の紙が境界を描写しきれていない時の、紙側の余白です。枠を用意するのは、その余白を扱うためです。
枠は机の横に置く
保留の置き場所は、列の動線を切らない位置に限られます。合の箱と否の箱の間に置くと、手の癖で誤って放れる回数が増えます。通す側と落とす側のどちらかから見て、背中の位置に一区画を設ける形が実務的です。
広さは、一日に迷うであろう数を踏んで決めます。狭すぎれば山になり、床へ置かれた個体は二度と見つかりません。区画の縁に印を一本引くだけで、溢れた量が見えるようになります。
迷った理由を書き残す
枠へ入れたら、その場で一行だけ書きます。何を見切れなかったのかの短い言葉です。この行が溜まると、基準の紙のどの記述が弱いかが見えてきます。同じ理由が三回続いたなら、記述を直す時期だと判断できます。
口約束だけで回すと、同じ品が別の日にもう一度迷いになります。全数の列は点数が大きい分、同じ迷いの再利用が痛いのです。
再判定の段を日ごとに切る
保留は置きっぱなしにしてはいけません。一日の終わりに、その場の責任者と依頼側が同じ品を並べて決着をつけます。判定の役目が決まっていないと、枠は待機場ではなく滞留所になります。
引き渡しの期日が近い品では、迷いを翌日へ回すと箱の数そのものが足りません。当日に決められない場合だけ、次へ回す理由を書いておくと、後から追えます。
混ざった後の回収は高い
落とす品が通す側に紛れ込めば、到着先で出てきます。逆に通す品が保留ごと破棄側へ流れると、補充の段が余計に増えます。回収には箱を開ける手間と書き直しの日数が乗るため、枠の一段のほうがずっと軽く済みます。
ヨシダ検品では、保留の扱いは開始前に一行決めます。枠の広さと一日に流れる本数が並ぶと、置き方まで含めて書き直せます。
保留の枠を設けると、捌く人数の配分は動きます。総数の中に占める迷いの割合で、置く段の深さが変わるからです。

















