手袋とアームカバーは縫い目の裏側と指先の透けを表裏に分けて見る
手袋とアームカバーは縫い目の裏と指先の透けを裏表で見る
手袋と腕まわりの布小物は、表だけ眺めていると落とし物が残る。縫い目の裏側と、指先から透ける光を、裏と表に分けて見る検品の進め方をまとめる。
表から拾い終えたら、必ず裏へ返す
手袋やアームカバーの不良は、表の面には姿を見せないものが多い。縫い代の折り込みの甘さ、糸の締めの緩み、かがりの跳ねは、いずれも裏を返したときにだけ顔を出す。机の上で表を確認した品は、その場で裏返す動作を順番に組み込む。裏返す手順を途中に入れるだけで、縫製の弱い箇所は思いのほか早く見つかる。片手ずつ返すか、五枚ずつまとめて返すかは、班ごとに決めておくと見落としが減る。
裏を見るときの持ち方は、指を中へ入れて張りを出す。縫い目は張った状態のほうが、緩みと飛び出しが分かりやすい。
縫い目の裏で読む項目
裏側の確認の中心は、縫い代の処理だ。折り込みが浅いと、使っているうちに端がめくれ、毛羽が内側へ散る。指股の三角の縫いは、力のかかる場所なので、糸の締めと段の重なりを特に見る。糸の端の始末がされていない品は、洗濯のたびにほどけが進む筋がある。ステッチの目の並びも裏で見ると実態が分かる。表では目立たない目飛びが、裏の縫い代ではっきり現れることがあるからだ。
ゴム口や袖口の縫いも裏側から押さえる。伸ばしたときに縫い代から糸が立つ品は、使用の初期に破れへ進みやすい。
指先の透けは、光を通して確かめる
薄い布の手袋は、指先の透けが使い手の印象を左右する。強い灯りの前で品をかざし、指先の布一枚に光がどの程度通るかを見る。編み目の詰まりがゆるい品は、光の下で指の輪郭がはっきり映る。裏地が付く品は、重なりの位置が指先まで届いているか、裏地自身の縫いが透けの原因になっていないかを重ねて確認する。
透けの判定は、灯りの強さで見え方が変わるため、判定に使う灯りの条件を先に決めておく。日光の下と工場の灯りの下とでは、透けの程度が違って見える。条件を揃えないまま判定すると、班の中で合否が分かれる。
裏と表を分けて置くと、不良の顔ぶれが変わる
確認の順番を表、裏、透けと分けて通すと、不良が段ごとに顔を変えて現れる。表の段では汚れと編みの傷、裏の段では縫製の緩み、透けの段では布の薄まりと補強の位置。段ごとに見つかった不良を別の欄へ書き分けると、工場へ返すときの指摘の担当が分かり、直しの戻りが速くなる。片方が終わった品を中途半端に置かず、全ての段を通って初めて合否の欄へ移すのが原則だ。
枚数の多い小物は、記録の型が先に立つ
枚数が多く集まる小物は、一品あたりの手間が軽くても総量で動く人数が変わるため、裏と表と透けの確認の順を書き出してから枚数を数えると、負担の輪郭が掴める。
見つけた縫い目の癖と透けの程度は、枚数の内訳とともに帳へ残す。次のロットで同じ箇所を先に見る習慣が現場に付けば、判定はロットをまたいで揃っていく。

















