初期検品は量産前の最初の一品で形と寸法を確かめ、工程の癖を見る
量産へ乗せる手前、初品と立ち上げの形だけを詰める
初期検品は、まだ大量に流れる前の時間帯に効く仕事です。最初の一品で形と寸法を確かめ、工程の組み上げに癖がないかを見る。量産に乗る前の入口に絞った進め方を追います。
初品で形を固定する
生産の立ち上がりで最初に下りた一丁は、設計の意図が工程の段取りへ移る途中の姿です。ここで寸法・形状・素材の合いを確認し、仕様との差を一行ずつ数えます。形が定まらないまま本数を増やすと、同じぶれが量の方へそのまま膨らみます。初期は本数が少ないうちに多くの一丁を手に取れるので、この時間帯に線を決めておくのが筋です。
見本品と実物の差を詰める作業は、本番へ入る前に済ませるほど軽い。この一打ちの濃さが、後工程の質をほぼ決めます。
工程の組み上げに癖はないか
初品の合否だけでなく、そこに至る段取り自体をこの一打ちで疑います。組立の順序、縫い代の向き、部材の始末、印刷の入り。見えない箇所の手当てまで含めて見ると、型の問題か手つきの問題か部材の問題かの切り分けまで書けます。初期報告の収穫は、個品の合否より、この切り分けにあります。
可動部がある品では、一度動けば足りません。同じ動作を繰り返して手応えが変わる個体がないかまで見て、初期にしか出ない癖を拾っておきます。
直す言葉で工場へ返す
初期検品は、判定書を投げて終わる仕事にしません。癖が出た箇所を指さし、直し方の候補まで添えて現場へ返す。次の一打ちが軽くなるかどうかは、この戻し方の質で決まります。立ち上げの段階で許容のさじ加減を頼む側と実物で突き合わせしておけば、量産へ乗ってからの手戻りが減ります。
本番へ渡す引継ぎを残す
初期で握った型と基準は、そのまま量産前の判定列へ引き継ぎます。どの一丁を見て、どこを直し、どの線で合格としたかを紙に残せば、人が替わっても読みが揃う。本番の立ち上がりに向けて、基準の見本と写真の並びを同じ順に整えて置くのが、この時間帯の務めです。
初期にどこまで踏み込むかで、積む人数と日数が立ち上がってきます。
初品の一丁と図面をこちらへ寄せてもらえれば、その形から立ち上げの点検を組みます。

















