卓上扇風機の初期検品はガードの隙間と首振り、風量の段で癖を読む
卓上扇風機は初期のロットで回転体の癖を見る
量産の立ち上がりに当たる初期検品。ガードの隙間、首振りの手応え、倒れたときの挙動、風量の段試用という、羽根の回る製品ならではの検証点を、現場の所作として書き留めます。
初期に軸を置く理由
型から出たばかりの部品と、組み立てが覚えかけの手で固まったロット。初期検品が対象にするのは、この荒さごと量産の運命が決まる時間帯です。卓上扇風機のような回転体では、表側の傷より、回る構造の癖を見た方が収穫が大きい。金型と治具のずれは量産へ入れば広がる一方ですから、立ち上がりの山で指摘できれば型直しの判断がまだ間に合います。
数の少ない段階だからこそ全数に近い目で見通せる、という実務上の利きもあります。抜取で拾う前提を固めるためにも、最初の山は濃く見るのが定石です。
ガードの隙間を指で問う
最初にやるのは、網の間隔へ指や先の細い物をどこまで差し込めるか試すことです。羽根の回る面へ手が入るか、中心の軸と網の境目の開き、留め金具の外れ方を順に追います。ガードを着け替えた後の遊び、枠の潰れもここで拾います。網目のピッチが図面と合っているかの寸法合わせまで初期のうちに済ませておくと、後工程での疑い込みが一段減ります。
首振りと転倒時の止まり
首振りは、往復の端で異音が飛ばないか、軸にがたが出ないか、止まり位置が偏らないかを見ます。可動部に触れる前に、抵抗の手応えを体で覚えるのがこつです。転倒時の停止をうたった機種なら、倒したときに回りが止まるか、どの角度で反応するかを実際に試します。起こした後の再始動の挙動も併せて記録します。軸受周りは、組み立ての締め残しが最も出やすい箇所です。
風量の段を一段ずつ試用
スイッチの段を、入りの順に一つずつ回って確かめます。段の飛び、戻りの悪さ、表示灯と実際の回転数の食い違いを拾い、風量ごとの羽根の振れと異音を、手に持った感触で比較します。充電式を伴うモデルでは、電源の切り替え、連続運転時の本体の熱の上がり方も初期ロットで見ておきます。
初期の判定は、このロットを出荷するかの決断というより、量産へ進む資格があるかを見る線引きです。出荷前の再点検へ引き渡す物差しを、ここで確保しておきます。
記録の残し方
検証した点は、写真と数値、そして使用した器具までセットで残します。第三者として見る以上、後から誰もが届く書き置きが前提です。ヨシダ検品の初期報告も、この再現のしやすさを軸に組まれています。
数字はロットの形と船の日程で動きます。大枠を語っていただければ概算までお出しします。
検品への視線は出荷の状況しだいで決まります。社内の案が固まる前に目線を合せておけば、手戻りは抑え込めます。

















