量産開始前の初期確認で電器製品の仕様認識を揃えて欠点の拡散を防ぐ
量産が走り出す手前の一段で電器製品を確かめる
電器製品の初期確認は、量産の頭が仕上がる時点で見本と作動を照らす作業だ。ここで仕様の認識を揃えておけば、同じ欠点が全数へ広がるのを防げる。
初期分が全量産の雛形になる
電器製品の欠点は、量産の終わりではなく頭でつきやすい。材料の受け入れが変わった直後、作業者が手順に慣れていない時期、治具が据え付けたての段。初期分にはこうした揺らぎが集中する。だから最初の数台を丁寧に読む作業は、後の全数を軽くする意味を持つ。
初期確認の出番は生産開始の直後と、色や型の切り替わりごとである。切り替わりの頭は工程の癖が変わる時期なので、もう一度初期の目を入れる。
見本と仕様の突き合わせ
判定の基準になるのは、承認済みの見本と仕様の書面だ。外観の許容、付属の同梱、表示の文言まで、書いてある項目を現品へ順に当てていく。届け先の取り決めに関わる表示は、文言の一字まで確かめておかないと後で直せない。
見本が一枚しかない場合は、判断の分かれそうな箇所を写真にしておく。現場の解釈が分かれる前に、基準の見取りを残す一手である。
通電して初めて見える項目
電気を扱う品は、電源を入れるまで分からない欠点が多い。立ち上がりの時間、表示灯の点き、各段の切り替わり、作動音の質。初期確認ではここを外観より厚めに置き、挙動のぶれを台ごとに読む。
項目の深さは品目で替える。加熱を伴う品は温度の上がり方まで、動く部分がある品は繰り返し作動まで、と範囲を先に決めておくと、当日の判断は定まる。
欠点を広げる前に工程へ戻す
初期確認の値打ちは、欠点を量に育てないところにある。見つけた欠点は数の内訳とともに工場へ返し、原因が材料か手順か治具かを見極める指示を添える。ここで戻しが効けば、同じ欠点は量産の尾に現れない。
戻しの返答は数日以内に取る。対策の紙が来ないまま量産を続けると、出荷前の検品で取り返しがつかない数に届く恐れがある。
初期の目が後の検品を軽くする
初期で基準が揃ったロットは、中間と出荷前の確認が最終確認に近づく。逆に初期を飛ばすと、後段で見る項目が増え、日数も人の数も膨らむ。前の段に目を置くほど、全体の手間は小さくなる。
当日に置く人数と日数は、立ち上がりの分量と確認を深くする範囲から読み取れる。概算なら書面の断片でも足りるので、分かっている項目から先に送ってください。
出荷の判断を慌てずに下すために、品目と初回の日程が固まり次第、確認の範囲と配員の案をこちらで組み、現場の段取りとして返す。

















