インライン検品はラインを止めない:不良をその場で戻す合図の運用
インライン検品はラインを止めずその場で戻す合図の流れ
生産中の一巡で不良を見つけ、流れを止めずにその場で戻す合図の運用を整理した。
インライン検品の狙い
インライン検品は、完成を待たずに生産中へ入り、同じ工程を繰り返して見る手法である。立ち上がりの段階から入れれば、不良が固まる前に気付ける。出荷前にまとめて見ると、同じ間違いが量産品全体に広がって手戻りが膨らむ。狙いは大量の不良を後から掘り出すことではなく、その場で直して流れを守ることに置かれている。
止めずに戻す合図
工程の流れを安易に止めると、前後の段まで同時に止まり生産が乱れる。だから不良は作り手へ返し、流れそのものは止めない合図の仕組みを使う。色分けした箱や札を工程ごとに置き、どの段へ戻すかを一目で分かるようにする。合図の意味を作業者と共有しておけば、判断のために流れが詰まることはない。戻し先を色や札で示すのは、書く手間を省きつつ、誰でも同じ判断に辿り着くための工夫である。
基準を横に置く
合否の判断を作業者任せにしないため、見本と判定基準を工程の横に掲示する。これは通し、これは直す、の境界を曖昧にしないための段取りである。寸法の公差や許せる傷の範囲を決め、写真付きで示しておけば読み違えは減る。見本は定期的に作り直し、消耗や色あせで判断が甘くなるのを防ぐ。境界の引き方が人ごとに揺れば、同じ品で合否が分かれ、作り手の不満につながる。
即時のフィードバック
見つけた課題はその場で作り手へ伝える。報告書は後でよくても、直しの合図は瞬間的でなければならない。同じ不良が二つ続いたら工程そのものを疑い、原因を辿る段へ進む。立ち上がりで人を厚めに配し、読みが固まれば間隔を開けるのが実務である。合図は言葉より先に形で見せるほど、返答の速さが変わる。
ライン横の実務
その場で戻す前提として、手直しの席を流れの近くに置いておく。遠い場所へ返すと、往復のあいだに不良が積み上がり、後でまとめて直す段が重くなる。深さは工程の段数と品目数で決まるため、見る範囲を突き合わせておけば枠は立つ。
迷ったら、その一巡を止めるか合図で戻すかを、段取り順に添わせて決める。

















