品質管理の二重の目は工場の自検と第三者の再確認で組む。記録の重ね方
品質管理の二重の目、工場の自検と第三者の再確認
検品工場で品質管理を回すとき、目が一つだと頼りません。工場が自分で見た記録と、第三者が後から重ねる確認。二重に置く段の設計を組みます。
自検の記録が持つ限界
工場は出荷の前に自分で見ています。この自検を疑う必要はありませんが、限界はあります。同じ工程の中にいると慣れが混ざるためです。少々のゆれを直さずに通した列が、その日の終わりまで同じ顔で続いてしまうことがあります。
記録の残り方も問題になります。良しと書いた行だけが残っていて、迷った行が残らない運用では、後から読み直せません。自検を前提に組むなら、まず迷いの痕が残る形へ整えるのが先です。
再確認は同じ場所をなぞらない
第三者が重ねる確認は、自検と同じ品を繰り返しても意味が薄れます。狙うのは、自検が甘くなりやすい箇所です。端の処理、附属の向き、見落とされがちな内側。抜取で引く位置をそこへ寄せると、二つの目が互いを補います。
時間差も効きます。最終装箱の前と後で一度ずつ見る形にすると、箱の中で潰れた傷と、出す前からあった傷が切り分けられます。どちらから来たかを分けられると、直す場所が工場の中で明確になります。
食い違いが出たらどこで裁くか
二重にすれば必ず不一致が出ます。自検では通ったが再確認では落ちた、という場面です。ここで裁く役が決まっていないと列は止まります。基準を書いた側か、その場の責任者か。事前に一行取り決めておくだけで、停滞の長さが変わります。
裁定の内容は記録に残し、品番と日付を結んで置きます。次のロットで同じ迷いが起きた時、判断の足場として使えるからです。
頻度の置き方
再確認を毎回同じ密度でやる必要はありません。立ち上がりは厚く、安定すれば薄く。この設計ができるのが、二重の目を回している現場です。頻度を決める材料は、自検の記録と、先に起きた不一致の種類になります。
品質管理を口ではなく紙で語るには、この二つを照合し続けるしかありません。第三者が加わると、中の数字を外へ出せる形になります。
段を重ねる分の重み
二重にすれば紙は増えますが、増えた分は後の手戻りで戻ってきます。裁定の役目が一度決まれば、同じ迷いで列が止まる回数は目に見えて減ります。負担の大きさは、見る回数より裁定の速さに左右されるものです。
二重に目を置くぶん、一日の段は長くなります。自検の記録用紙が一枚手元にあるなら、重ねる深さから決められます。

















