検針機が拾う範囲とX線で見える内部、第三者再確認の役割分担を決める
検針とX線—異物はどこまでを誰が担い、手順をどう分けるか
海外生産で異物混入の話がもたつくのは、網の担い手が曖昧なままだからだ。検針機が拾える範囲、X線で初めて見える内部、工場自らの点検と第三者の再確認。役割の境界を手順ごとを引き直す。
検針機は磁性金属まで
検針機が捉えるのは、折れた針、置き忘れられた待ち針、ホチキスの金属片といった反応する金属が基本だ。毛、ほこり、プラスチック片といった非金属は、感度を上げても反応は出ない。金具を多用した品や立体物は反応をかき乱し、鳴りの解釈に人を消耗させる。機械はコンベヤ式、携帯式と運び方の型が違い、品のかたちと厚みでどれを使うかがまず決まる。
だから検針機で通す網は、鉄色の異物までと割り切っておくほうが身が軽い。限界を知らないまま網を信じると、次の工程で取りこぼした責任の所在が溶ける。
X線は内側の輪郭を扱う
中綿の奥や多素材の合わせ、ランドセルのような立体的な作りでは、検針機の手が及ばない内側へ光を届けられる手法が要る。透過で像を結ぶ方式は、そこに金属か非金属かを問わず置かれた異物の姿を浮かべ、厚手の布地でも内部を返す。ただし専用機は検品拠点に置いてあるのが普通で、品を運び込む日と時間、像の読みを磨いた人が要る。
網の分担はこう引く。磁性金属の混入は検針機、異素材まじりと内側はX線。二つを重ねる箇所だけを結ぶと、二重のコストが膨らむ。
誰がどの段に立つか
工場は縫製の中で自らの検針を持ち、全品を通す段を工程の内側に備えるのが筋だ。第三者が海外の現場で担うのは、その運用が生きているかの確かめと、抜き取った再確認、記録とのにらみ合わせまで。届く先での受け入れ検査は、また別の誰かの仕事になる。
どこまでを任され、どこからが自分の守備か——この境が書類に残っていないと、同じ品を二度通し、通すはずだった段が丸ごと空く。海外生産ほど、責任の所在は先に書いた紙で決まる。
手順は段で割る
通す段の割り方も分けて持つ。縫い直後の検品台で一度、梱包寸前で再度、という二段構えは、解き直した補修品が網を素通りする穴を塞ぐための割り方だ。検針をくぐった荷には検針済みの印を付け、封の工程はそれを確認してから閉じる。
見落としが出たら、保留の品を別枠の棚へ退避させる。通った荷と戻した荷が同じ机に載れば、数え直しの往復に日が消える。手順の分配は、こうした退避先まで含めて紙に落としておくものだ。
方式の選び分と日数
どちらの網をどこまで呼ぶかの差は、品を検品拠点へ運ぶか、機械を工場へ入れるかで出るのが普通だ。必要点数と品の形、像を読む段の要否が並べば、日数も人足も見えてくる。
異物対応の境界を一枚引きたい依頼には、まずは実物を一点送ってもらいたい。網を分けるところか、二枚要るかが、それで決まる。

















