エプロンの全数検品の三軸:胸当ての柄向き、ポケット口、裾の巻き込みずれ
エプロンの全数検品:胸当ての柄向きとポケット口を軸に、裾巻き込みの生地のずれまで数える
エプロンを全数で数える検品の現場。胸当ての柄、ポケット口の位置、裾の巻き込みずれという三つの軸に沿って、一枚ずつ手を動かす流れを示す。
数え始める前に
段ボール十余りが床に開かれ、内袋が一袋ずつ剥がされて、その日の検品が始まる。エプロンは形が単純に見えるが、工程の手数が増して速度が勝った途端、仕上げはたわむ。だから全数の現場では、着工前に見る線を取り決める。
軸は胸当ての柄、ポケット口、裾の巻込みの三つ。納品ロットがどのサイズ構成かを確認し、日本向け出荷に求められる仕様書と突き合わせてから作業の流れへ入る。袋を開ける前の検数も、サイズ違いの混入を後で探さないための第一段階だ。
胸当てで見る柄の向き
縞や格子の生地では、胸当ての中央で柄が通っているかが第一の判断になる。同じロットでも裁断の向きがずれていると、前に見た面の揃いが崩れる。
そこで一枚ずつ広げ、作業台に寝かし、中心線から一辺ずつ目を走らせる。肉眼だけでは拾い切れない分は印を付け、再検の枠へ送っておく。検品列の合否は、この印の数から逆算して詰めることも多い。
ポケット口の位置と工程のたわみ
二つ目はポケット口。左右の高さと中心線からの開きが、巻尺で一枚ずつ数える対象になる。ラインが中盤へ差し掛かると、付け位置の印が流れてくることがある。
同サイズが二、三着と同じ方向へずれて現れたら、個体の判定だけでは終わらせず、工程が動いた兆しとして工場側へ返す。検品は良し悪しの選り分けだけでなく、現場の原因まで読み取る仕事を含む。
裾巻き込みの生地ずれ
三つ目が裾の巻込み。生地を折って縫い込む箇所で、下の布が外側へ逃げていないか、引きつりが寄っていないかを、目と手で併せて拾う。裏返して縫い目をなぞると、下地の短いところだけ盛り上がりが残る。
エプロンは洗濯を重ねる品だから、力が集まる裾や紐付け根の雑さは、使い始めの段階で不具合へ育つ。ずれをどこまで許すかの枠は、全数検品を始める前に詰めておく。基準は受け入れ側が求める日本向けの表示と呼びの両方を踏まえて決める。
判定から記録へ
判定は合格、手直し、不合格の三枠に分ける。手直し印は補修台で直してもらい、直った品は列の入口から戻して三本の軸を確認し直す。全員の手が止まった時点で検針を通し、下げ札の枚数と実数を突き合わせる。
写真を撮った報告書にまとめて一日を閉じる。人員の大きさはロット数、着数、出荷の日と連動して動くため、日程と突き合わせて決める。どのロットから開くか、どの日に数えるか。その二つの答えだけでいい。

















