靴の出荷直前は最終列で判定を引き直し、記録を締めてから渡す
靴の出荷直前、最終列で判定を引き直して閉じる
一足ずつ外観を詰めたあと、箱へ移す直前に残るのが最終列です。ここで判定を見直し、記録を締めてから出荷へ渡す。靴の現場で、最後の列をどう組み立てるか解説します。
なぜ直前にもう一度見るか
検品を一度通しても、出荷の直前には別の景色が広がっています。仮置きで付いた小さな擦れ、詰め材で寄った型くずれ、左右を並べたときにだけ浮く色差。こうした難は、個品を単体で見た段階では出ません。だから船積みの前にもう一列、完成したロットを横に並べて引き直す列を置きます。最終列は二度目の検品ではなく、出荷の目で最後の照合を行う列です。
ここで拾えない難は、到着先でクレームとして返ってくる。列の意味はその一点に尽きます。
際どい判定を引き直す
一巡目で許容と軽微の境に置いた足は、最終列で判断を確定させます。許容で出したのか、次回の参考で通したのか、その曖昧さを残したまま箱へ入れると、到着先で同じ話が蒸し返される。だから際どいものは並べて比較し、留めるか出すかをこの時点で確定します。つま先の硬さ、かかとの立ち、金具の留まりなど、見本品と突き合わせた感触を、その場で一句の判定へ落とします。
引き直しは作業員の手を戻す行為なので、列の位置を最後に固定しておくと現場が荒れません。
記録を締める前の数合わせ
判定が揃ったら、実数と記録を合わせます。合格として数えた足数、箱に詰めた数、出荷予定のサイズごとの本数。この三つが同じ帳票の筋で噛み合っていなければ、ロットは閉じられません。サイズ違いの混入は、数の割れとして最初に顔を出します。札と実数を突き合わせ、左右の揃いを確認してから判を置く。靴ではサイズの刻みが近いほど混ざりやすいので、ここで一度だけ丁寧になります。
最終列を閉じる一日の組み方
出荷の時間を逆算すると、最終列は早めに開けて締めの時間を確保するしかありません。午前に引き直して午後に閉じる、荷台が来る前に判を揃える。ヨシダ検品は靴の現場で、この最終列を出荷前検品の締めとして組み込みます。記録には型番、サイズ、見た足数、判定を一行ずつ載せ、写真と数値を一対でその日内に返せる形にします。
最終列に割く時間は、引き直しの本数と締めるサイズの数で決まります。出荷の刻限が分かれば、逆算して列を開けます。
出港の日と並べたいサイズを寄せてもらえれば、逆算から段取りを組みます。引き直しから記録締めまで、流れをそこに据えます。

















