椅子検品は肘掛けのたわみと背の倒れを座りの列と分けて見る
椅子の検品、肘掛けの荷重と背の倒れを別の列に置く
座面の下ばかり見ていても、椅子の不満は拾い切れません。肘掛けに想定の重さをかけたときのたわみと、リクライニングの倒れの列を、座りの列と分けて組みます。
肘掛けは最初に負ける場所
人は立ち上がるとき、手を肘掛けに置いて体重を預けます。設計の想定より重い力が、毎日ここへ掛かるのが椅子の実態です。検品では、押し下げたときの沈みと、手を離したあとの戻りを見ます。わずかなガタや、握った箇所の軋みは、この荷重をかけた段で初めて出ます。
外観では揃って見える左右の肘掛けも、片方だけ沈みが深い個体は、使ううちに違和感になります。左右を同じ力で同じ回数押す列にして、差を読みます。
背の倒れと戻りの止まり
倒れる背は、段の位置ごとに留まって初めて使い物になります。途中で滑るように後ろへ行く個体、最後の段で締めが甘く沈む個体は、座った本人だけが知る不満の種です。各段で止め、背を軽く押して動かないか、レバーから手を離したあとの止まりを確かめます。
戻るときの速さも列に載せます。勢いよく跳ね返って背に当たる品は、危うさの枠へ置きます。倒れの角度の数え方を紙に揃え、班ごとの読みの差を防ぎます。
試しに使う重さは錘でも代用できますが、座る人の体格を想定した荷物の袋で置き換える現場もあります。柔らかい荷重は面の当たり方が均一になり、硬い当たりだけで判断する読み違いを減らします。どちらを使うかは、当日の最初に決めて揃えます。
荷重と可動を同じ台で回さない
肘掛けの試しと倒れの試しを同じ作業台で混ぜて回すと、どちらかが尻切れになります。列を分け、片方の班が荷重を回し、もう片方が可動を回す。合流した箱で、両方の印の付いた個体だけを合格側へ集めます。
可動の癖は分解まで戻らないと原因が掴めないこともあります。その場合は、個体の位置と症状を写真で結び、工場側が返しやすい形へ整えます。
試す列を載せるか外すか
肘掛けと背の試しを載せるか外すかで、一品あたりの手間は確かに動きます。椅子の型と台数、想定する使い方の三つが固まれば、日割りの枠はそこから組み立てられます。
椅子の型と倒れの段の有無、この二つの行から、試しの列を下書きしていきます。

















