電子電器の検品は四つの層で:外観から初期通電まで見る順序を設計
電子電器は一台を四つの層に分けて見る
電子電器製品の検品で効いてくるのは、項目の多さよりも見る順序です。外観・組立・機能・包装という四つの層に分解し、手前の層で落とすべき品を後まで引っ張らない設計と、初期通電の位置づけを整理します。
項目を並べるより層で分ける
電子機器のチェックリストを開くと、傷、汚れ、ネジ、はんだ、通電、表示、付属品、梱包と、数十行が並びます。ところがこれを上から順に全品で回すと、外観でおかしい品にまで通電の手間をかけてしまう。そこで一台を層に分けて見ます。外観の層、組立の層、機能の層、包装の層。前の層で落ちた品は次の層に進ませない。この足切りの発想があるだけで、限られた人と時間が有効に回ります。
念頭に置きたいのは、層分けは検品員のためではなく、判定の再現のためにあるという点です。誰が見ても同じ段階で止まる設計にしておくと、ロットごとの合否がぶれません。
外観と組立の層で止める
一段目の外観では、ケースの擦れ、表示印字のかすれ、パネルの隙間を見ます。ここで気になるのは、傷そのものより、傷の入り方が一定かどうかです。同じ位置に同じ傷が並ぶなら型や工程の原因として工場へ返せます。二段目の組立では、ネジの締まり、カバーのかみ合い、ケーブルの取り回しを確認します。浮いたネジや挟み込んだ電線は、ここで拾わないと通電してからの原因究明が混線します。
外観と組立の二層は、電源を入れずとも判断できる作業です。だからこそ序盤に固めて、以後の工程へ回す品を削っておく意味があります。
機能の層では初期通電をどう当てるか
三層目が機能です。電子電器で本題になるのがこの初期通電で、電源を入れ、立ち上がり、表示、操作系への反応を確かめます。全品を通電させるか、抜き取って通電するかは、リスクの置き方で決めます。安全や発熱に関わる部分は全数に寄せ、操作系の感触は抜き取りで傾向を見る、といった分担が現実解になります。注意したいのは、一瞬通るだけでは分からない不安定さです。短時間で切り替えず、立ち上がりを繰り返して映り込みやノイズを拾います。
言い換えると、機能の層は合格印を付ける作業ではなく、使った時に困る癖を出す作業です。初期通電の条件を統一しておけば、台ごとの揺れを比較できます。
包装の層と同梱までを層で繋ぐ
四層目の包装で、説明書の同梱、緩衝材の入り方、箱の外装と表示を確かめます。ここは製品が良品でも、段取りを誤るとクレームに変わる最終関門です。前三層を通過した個品だけがここまで来る。層で繋いでおけば、包装の異常は包装由来だと切り分けやすくなります。
費用は見る層の数と拠点、確認台数で幅が出ます。条件を絞って照会いただければ換算します。本数と品目、工場の場所が合えば進め方は組めます。予定が固まる前の段階で一報いただけば早いです

















