服の検品は見本が消える前に記録を残す:返却と保留を裏腹に組む初動
服の検品、見本の返却と記録の保留を裏腹に組む
判断の基準になった見本は、いつ現場から消えるか分かりません。返す前に記録を残す列を、アパレル検品の初動に組みます。
見本は貸与である
合否の目安に使う一枚は、預かりものです。ロットの途中で返却の依頼が来ると、その日の判断は手元の見本なしで進めるほかなくなります。だから受け取ったらまず、写しと実写を残して置きます。色と柄、附属の付き方、測りの位置。この四点を写しておけば、本体が戻っても同じ列が引けます。見本の保管を依頼側へ委ねたままにすると、返った後のロットで判定が宙に浮きます。
返却の予定が読めている日は、実写だけ撮って終わりにせず、判断の理由まで一行書き添える段が要ります。
記録の残し方に目盛りを置く
保留する記録は、量ではなく引ける筋で決まります。どのロットの、どの時間帯に撮ったか、どの見本で見たかを紐づけて置くと、後で問い直せます。同じ症状でも、等級の置き方まで紙に出しておけば、班が替わっても線が動きません。ただ記録は増やすほど肥えます。次のロットで読まれない行は、落とす作業を切り替わりごとに置くのが実務的です。
見本と記録は、この対応関係が切れた瞬間に飾りになります。番号帯で結ぶひと手間が、後日の説明を何倍も軽くします。
返却の線を引く
どの時点で本体を返すかは、ロットの進行と相談になります。初期で固めた見本は立ち上がりの判定まで残し、中期以降は写しで足りる列が多い。だから実物を持つのは前半に集中させ、後半は記録で追う形にできます。返す時期を曖昧に置くと、現場は使っていない見本を保管し続け、依頼側は次のロットで同じものを改めて送ることになります。
ヨシダ検品では、見本を受け取った日から保管期限までを同じ紙へ写し、期限が切れれば写しだけで判断できる形に整えます。
残して返すための段
見本を扱う手間は、預かる日数と実写の枚数、対応づけるロットの幅で変わります。受け取りの予定と返却の希望が紙に載っていれば、残す列はその後ろに自然と定まります。
返却の日と保管の範囲を示していただければ、そちらへ写しの段を取り直します。

















