鍋とフライパンの検品は持ち手の付根・蓋の合い・底の反りの三か所を見る
鍋とフライパンは合わせ目を見る—持ち手の付根、蓋の合い、底の反りの三か所
金属の鍋類は、面の美しさより合わせ目の作りで評価が変わる品です。持ち手の付根、蓋との合い、底の反りという三か所の見方と、直せる不良・返す不良の切り分けを整理します。
持ち手の付根は引いて回して読む
最初に手を掛けるのは、持ち手の付根です。ねじ留めの品は増し締め前の緩みを、二回引いて二回回して確かめます。リベット留めなら打ち増しの盛り上がりや凹みを指先で追います。内側へ金具の頭が飛び出している品は、洗う手を傷めるため、重大側へ置きます。握ったときに本体と手の間にできる隙間の広さも、この段階で統一した見本と並べて読みます。
蓋の合いは回す方向を変えて確かめる
鍋と蓋は対の品です。載せてから三方向へ回し、どこでギャップが開くかを見ます。一周して均等に回る品だけが合格です。蒸気穴の位置が本体の注ぎ口と噛み合わない個体、つまみの締まりが甘く触れるだけでずれる個体は、本体が悪くても組として成立しません。蓋単品のロットでは、添い合わせる鍋の口径との差も照合します。
底の反りは押して許容を問う
平らな台へ載せて対角の端を押すと、反りの量が手に取れます。どこまで通すかの基準は、熱源の形と使われ方次第です。直線火にかける鍋と、ガラス面の上で使うフライパンでは許容が違いますから、通す基準は受注の段階で依頼側と詰めておく項目です。重ね詰めによる圧で反りが進むことは稀ですが、箱の中で動かない緩衝の入れ方まで含めて梱包の段で一度確かめます。
その場で直せる品と戻す品の線引き
検品代行で効いてくるのは、補修の可否をその場で判定できる仕組みです。ねじの緩みは現場で増し締めし、締め直しの印を残します。蓋の噛み合わせ違いは、対応品と引き直して組として通します。底の反りやリベットの打ちは現場で直せませんから、保留台へ置いて工場側への戻しに回します。直せる不良と返す不良を初めに分けておくと、再検の対象が絞れて、出荷日が動きません。
依頼時に揃える合わせの記録
ヨシダ検品では、三か所の確認順と許容を合わせた一覧表を、現場へ渡る前に共有します。承認見本の実物、口径と蓋径の対応、増し締めの方向といった条件が紙になっていないと、班ごとに判定がずれます。合わせる品目の数と項目の細かさが増すほど、一日でこなせる量は動いていきます。見本と出荷の予定が机に載った時点で、進め方の形は作れます。

















