ニューデリーでの工場監査
ニューデリーの工場監査チェックリストを自分の手で組み立てる
現地の工場監査で使うチェックリストは、借り物の様式より自分で組み立てたほうが回る。項目を整理、設備、記録の三つに割って作る手順を、ニューデリーでの監査を例に述べる。
三つに割ってから書き出す
チェックリストをいきなり項目の羅列から書き始めると、厚みだけが増えて当日回らなくなる。先に監査の中身を整理、設備、記録の三つに割り、それぞれの枠の中で項目を書き出すのが手順の骨だ。ニューデリーの工場を監査するときも、枠の作り方は同じで足りない。
三つの枠は役割がはっきりしている。整理は物と流れの状態、設備は機械と環境の能力、記録は残す習慣が備わっているかを見る枠だ。枠を分けると、指摘した項目が工場のどの担当の管轄かも決まる。
整理の項目を絞り込む
整理の項目で確認したいのは、材料と半成品が置き場所の順に動いているかだ。待ち時間の長い工程ほど床に置かれ、傷と汚れの原因になる。仕掛かりの置き場、良品と不良品の区切り、棚の高さと量を見る項目に絞る。
絞り込む基準は、その工場で起きやすい問題に寄せる。前回の検品で拾った不良の種類と、今作っている品目の弱点を突き合わせて項目を選ぶと、リストは短くても効く。ヨシダの監査でも、前回の不良の記録を出発点にしている。
設備の項目は実情に合わせる
設備の項目は、機械の一覧をそのまま書き写しても監査にならない。その品目の品質を左右する設備は限られており、照明の明るさ、作業台の平面、計測器の校正の有無など、効く設備に項目を寄せる。
現地の工場では電圧や湿度の条件が日本と違うため、環境に係る項目は現地の実情に合わせて読み替える。現地で見られる数値の幅を知ってから項目を書くと、判断のずれが減る。
記録の項目は読み手で決める
記録の枠で見るのは、帳面があるかどうかではなく、後から読める形で残っているかだ。工程ごとの検査記録、修理の記録、出荷時の数量の記録と、誰が読むために残しているかを確認する項目にする。
記録の項目は監査後の話し合いにも使える。残り方の癖が分かると、次回以降、報告の様式を工場と合わせるときの材料になる。
リストの厚みは手間の鏡
項目を足すほど監査が丁寧になるわけではない。現場で一日に回せる厚みには限りがあり、リストの厚みはそのまま費用に映る。三つの枠に項目を配るときは、当日の時間を逆算して厚みを決めるのが約束事だ。
三分割の骨子を先に固めると、現場での書き足しは目に見えて減る。

















