ベビーカーは全数検査で守る。確認項目と依頼のタイミング
ベビーカーを全数検査で守る方法と確認項目
ベビーカーは子供が日常的に使う製品だからこそ、抜取りではなく全数検査を選ぶ発注者が増えています。検査で確認すべき項目、出荷前検品との組み合わせ方、依頼のタイミングまでを解説します。
ベビーカーで全数検査を選ぶ理由
発注側の視点で考えると、ベビーカーは「万一の事故が許されない製品」です。AQL抜取り検査は大量ロットの品質レベルを統計的に判断する手法として有効ですが、安全性に関わる致命的な欠陥は、1台でも流出しては意味がありません。折りたたみ機構の噛み込み、ブレーキの効き不良、鋭利なエッジ、車輪の脱落といった問題は、抽出検査で見逃すリスクをゼロにできません。そのため、機能・安全面はロット全体を対象とする全数検査とし、外観などは抜取りでバランスを取る、という組み立てが現実的です。
全数検査で確認する項目
まず外観です。フレームの傷、へこみ、塗装むら、プラスチック部品のバリやヒケ、シート生地の汚れや縫製ズレを一台ずつ目で追います。次に機能です。開閉動作のスムーズさ、折りたたみ時のロックの確実さ、ブレーキの利き、車輪の回転とガタつき、ハンドルの高さ調整、シートのリクライニングまで、実際に操作して確認します。付属品ではレインカバー、Basket、取扱説明書の有無と同梱アソートを数えます。さらに日本向け輸出では、折れ針など金属異物の混入確認として検針機通過も行います。検針機に反応した製品はX線検査機で再確認し、原因を切り分けます。
出荷前検品との組み合わせ
全数検査をしたから終わり、ではなく、出荷前の確認で締めるのが理想的な流れです。一般的な出荷前検品は生産完了後、製品の少なくとも80%がカートンに梱包された時点で実施し、ANSI/ASQ Z1.4-2008に基づくAQL抜取りでロットの合否を判断します。実施タイミングはコンテナ積載予定日の2営業日以上前が目安です。レポートを確認してから出荷可否と是正対応を工場と話し合える時間を確保できます。数量、カートン状態、バーコード、荷印、梱包マーキングまで含めて確認すれば、現地での手戻りはほぼ起きません。
不良が見つかったときの対応
検査中に不良を発見した場合は、その場での補修・再組み立てを優先します。軽微な傷や緩みなら検品員が修理し、再検査に通してから良品として計上します。直せないものは良品と明確に分離し、数量確定のうえ報告。発注者はレポートを見て、代替品の手配か、出荷範囲の調整かを判断できます。問題を日本に持ち帰らない、これが海外生産での基本です。
依頼時の準備
仕様書や確認基準、判定サンプルを事前に共有いただくと、検査のブレがなくなります。生産スケジュールが決まったら、検査日と拠点を早めに確保してください。費用についてはご相談ください。

















