金属部品の全数外観はランプの位置と机の色を整え目の運びを一定に保つ
金属部品の全数の外観—照明の位置と机の色、目の運びを先に整える
一つずつ外観で見て回る全数検査は、目の数より作業台の仕度が先です。ランプの置き場所、台の色、同じ品を同じ順で追う目の運び——数を数え始める前の準備をまとめます。
全数ほど仕度を先にやる理由
金属部品の全数外観検品は、数の勝負になります。手が動いて品が流れていきますから、目のコンディションが日の途中でずれると、全数で見た意味がそこから抜けてしまいます。ですから始める前に、作業台の設え自体を検品項目として仕上げます。
ランプの角度と台の色が決まった机では、誰が立っても同じ品を同じように読めます。判定の揃いは、机の形から生まれます。
照明の位置
金属の面は、光の返りで姿が見えます。正面から当てるとムラは消えてしまいますから、ランプは斜め横から低い角度で面を撫でるように置きます。位置と高さを紙に書き、毎朝の支度で同じ形に戻すと、午前と午後で結果が動きません。
真上に光源があると、その返りが目に入って疲れを呼びます。遮光板で光を遮る位置へ移し、影の向きも揃えます。浅い凹みは、影の付き方で姿を現すことが多いからです。
机の色
照明とあわせて決めるのが、台の色です。光沢の強い金属の品を白いマットに載せても、縁の欠けは見えません。濃い色の台布だと金属の面は立って見えますし、逆に黒ずめたメッキの品なら淡い色の台が読みやすくなります。
合格箱、不可箱、保留箱の底の色も、品の地合わせに揃えると効きます。落ちた品が滑り込むと一瞬で分かるからです。品番ごとに台布を差し替える運用にしておくと、ロットの切り替えの支度も軽くなります。
目の運びを決める
一個を見る時間は数秒です。数を稼ぐには、目の通す順番を決めておく必要があります。まず外周を一周、それから面を斜めに横切り、穴の内側と山へ最後に目を落とします。追う順序が固定されると、見落としが消えるだけでなく、手も一定の速さに落ち着きます。
工程が多い品は、どこで裏返すかも決めます。返す回数を図に書いて見本の脇に立てておけば、初めて立った人でも図を追いながら確認できます。
目を保つ工夫
光の返りを追う目は、思っていたより疲れます。休まずに長時間続けるより、時間帯で判定の段か担当の品を交代します。切り替えの折に境界見本を並べて照らす一息を置くと、終盤にずれる判定がこの手順で収まります。
最終の点検を一人立てて、合格箱に不可が混じっていないかだけを見る手も置いておきます。数える単位は個数で、個数と品目の数、判定の段は紙へ書いて並べます。
全数は、費用が一番大きく関わる進め方です。紙の三通りが揃って初めて、日数と人数の話に載せられます。
机と品の見本写真が着きましたら、そちらの形に寄せた計画をお返しできます。

















