単価や形状が多様な部品の全数検査:AQL抜取の設計と監査の組み合わせ
アクセサリー・部品の全数検査の実際|量産現場の品質管理監査と抜取の考え方
アクセサリーや部品は、単価・形状・素材が多様なため、全数検査にするか抜取検査にするかの判断が難しい分野です。全数検査の適用判断、AQLに基づく抜取の設計、生産現場の品質管理監査との組み合わせを解説します。
アクセサリー・部品で全数検査が選ばれる理由
アクセサリー・部品の全数検査と生産現場の品質管理監査を実施していますが、この分野で全数検査が選ばれるのには理由があります。アクセサリーは一点一点の単価は小さくても、石の脱落、メッキの剥がれ、留め具の破損といった不良が直接売り物の価値を損なう製品です。回路基板や精密部品となれば、一本の不良品が完成機全体の故障につながります。つまり「不良品が一つ混ざっても深刻な結果になる」品目ほど、AQLによる抜取の統計的保証では足りず、すべてを検査する全数検査が選ばれるのです。見た目の美しさが商品力そのもののファッションアクセサリーでは、外観の基準も厳しくなりがちです。
とはいえ、すべての品目で全数が正解ではない
一方で、数量が多い低単価部品では全数検査は工数過多になります。そこで役立つのが抜取検査の論理です。AQLは抜取検査時に使用する基準で、世界中の品質管理で利用されています。AQLは二つのことを示してくれます。大量生産した内の何個抜き取って検査するのが妥当なのかという適切な抜取数と、抜き取った中から何個までの不良品発見を許容するのかという合格許容数です。これは発注数に対する不良品の上限と考えられます。例えば3,500個の部品なら、LvⅡの検査でロットサイズ3201〜10000の行とⅡの列が交差するコード「L」が該当となり、そこから抜取数と合格判定数が決まります。検査レベルのⅠ〜Ⅲは検品の厳しさを表し、通常は中間のLvⅡを使います。
品質管理監査で工程の癖を掴む
全数・抜取のいずれにしても、根本対策としては生産現場の品質管理監査が効きます。第三者検品に投入した時点で不良が発生してしまうケースの多くは、生産の立ち上がり期に品質が不安定なことに起因します。そこで、生産の立ち上がり時に検品員を派遣し、インライン検品を実施して課題を即時に生産者へフィードバックする流れが有効です。メッキ工程の前処理、組立時の工具管理、部品の保管方法など、工程の癖を特定できれば、その後のロットで不良率は着実に下がります。
検査項目の設計
アクセサリー・部品の検品では、数量、寸法、外観、重量、機能・安全性テスト、組立性、バーコードスキャンテスト、梱包状態、ロゴとラベルが基本項目です。石留めの密着度、バネの強度、可動部の作動など品目固有の項目をオーダーメイドで追加できます。どの方式にするか迷ったら、品目ごとのリスク評価から始めましょう。まずは製品と数量の概要をご相談ください。協力関係についてご相談されたい場合は、ご連絡ください。

















